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【電子産業史】2006年:競争力の源泉

際立つ部材力に,技術・経営を学ぶ

2008/08/29 08:59
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2006年,デジタル機器の世界的な需要拡大で部品・材料が逼迫。

 5月某日,大手材料メーカーの役員から電話がかかってきて「編集長に代わってくれ」。おおよそ,このように始まる電話で良い話というのはあったためしがない。しかしこの日は違った。最新号を評して開口一番,「このような特集が読みたかった」。その特集は「部材メーカーがますます強くなる」1)

 2006年はまだ半年を残し,エレクトロニクス業界でも下半期にどのような大事件が起きてもおかしくない。しかし上半期を通してハッキリ見えてきたキーワードがある。それが“部材力”である。部材が注目を集める直接的なキッカケは,デジタル機器の販売が世界的に好調で,部材が逼迫していることである。チップ部品,HDD向けガラス基板,ウエハー,液晶テレビ向け光学フィルム,フレキシブル基板用フィルムや銅箔など,不足になっている部材は枚挙にいとまがない。しかも,この部材の逼迫は,需給バランスに起因する一過性の現象ではなさそうだ(図1)。


図1 需要の増加が寡占化を後押し 本誌2006年5月22日号から。 (画像のクリックで拡大)

競争力の源泉は「世界へ」

 部材メーカーの強さの源泉は,世界を対象としてビジネスをして規模のメリットを追求できることである2)。このことは,逆説的ではあるが半導体事業の失敗から学ぶことができる。日本市場を重視する国内LSIメーカーのロジック事業は,規模を追求する海外メーカーに太刀打ちができない。一方で世界を対象に事業を展開するSiファウンドリーの台湾TSMCは,最近,「メガファブ」ならぬ「ギガファブ構想」を描いている。一つの工場で流すウエハーの枚数は月産2万枚が常識だが,TSMCは最初から10万枚のラインを一単位として考える。

 世界で勝負するための強みが,製造技術力である。製造技術力をいかんなく発揮している例としてチップ部品メーカーがある。プロセスと製造装置。この二つがそろって製造技術力を確立できると電子部品のTDKでは考えている。

 ただし,装置を内製し,社内に抱えることは,誰もができることではない。売上高の規模が小さければただのオーバーヘッドになってしまうからである。

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