幅広い用途に広がるコンピュータ
スパコンからファミコンまで

日経エレクトロニクス表紙

 大韓航空機撃墜事件や田中角栄元首相に対する実刑判決など,世間が注目する事件が続いた1983年,本誌はワークステーションや16ビット・パソコン,スーパーコンピュータなどのコンピュータ技術に関する特集を幾つも掲載した。

 この年最も読者の評価が高かった記事は4月11日号の「速さを競うスーパコンピュータ」。1982年に富士通や日立製作所などが500MFLOPS級の商用スーパーコンピュータを相次いで発表し,米国メーカーの独壇場だったスーパーコンピュータ市場の切り崩しにかかった。いずれも並列パイプライン処理方式によって高速化を図っている。最も読まれた記事は1月17日号の「第1世代の機種が出そろい激戦必至の16ビット・パーソナル・コンピュータ」である。1982年に一斉に登場した16ビット・パソコンについて解説,各社の製品を比較した。

 この年,家庭用ゲーム機の代名詞となる「ファミリーコンピュータ」を任天堂が発売した。後に世界を席巻する「スーパーマリオブラザーズ」の前身に当たる「マリオブラザーズ」も登場し,多くの人がゲームに夢中になった。

1983年に読まれた記事 BEST 3
  1. 第1世代の機種が出そろい激戦必至の16ビット・パーソナル・コンピュータ(1月17日号)
  2. 液晶カラー・ポケット・テレビが登場(5月23日号)
  3. 産業ニュース・ダイジェスト(1月17日号)
1983年に評価が高かった記事 BEST 3
  1. 速さを競うスーパコンピュータ(4月11日号)
  2. 日本語処理(8月29日号)
  3. 第1世代の機種が出そろい,激戦必至の16ビット・パーソナル・コンピュータ(1月17日号)

「読まれた記事」「評価が高かった記事」は読者アンケートの結果による

本記事は,2006年7月に発行した日経エレクトロニクス創刊35周年特別編集版「電子産業35年の軌跡」から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります

―― 【次回】1984年:GUIとパソコン ――