創刊100号で「パターン認識」特集

日経エレクトロニクス表紙

 ベトナム戦争が終結したこの年,本誌は1月27日号で創刊100号を迎えた。記念特集は,「パターン認識の現状と将来」。各種の認識技術の現状と展望を,7本の論文,合計約150ページでつづった。

 この年最も読まれた記事の1位と2位は,いずれも3月24日号の「技術速報」と「海外技術速報」。前者は電電公社武蔵野通信研究所が試作した,電極間隔0.3μmの64ビットCCDの話題などを取り上げた。後者には,米Intel社がマイクロプロセサ「8080」用に開発中の優先割り込み制御ユニットの記事などがある。最も読者の参考になったのは,5月19日号の解説「第2世代マイクロコンピュータを総ざらいする」。Intel社の8080の登場でマイクロプロセサ(当時はマイクロコンピュータと呼んでいた)は第2世代に入ったと位置付け,日米20種類のマイクロプロセサの構成や性能を比較した。

 この年の5月,ソニーが家庭用VTR「ベータマックス」を発売。価格はデッキが22万9800円,60分用カセットが4500円だった。翌年発売のVHS方式のVTRと,熾烈な規格争いを繰り広げることになる。

1975年に読まれた記事 BEST 3
  1. 技術速報(3月24日号)
  2. 海外技術速報(3月24日号)
  3. 海外技術速報(6月16日号)
1975年に評価が高かった記事 BEST 3
  1. 第2世代マイクロコンピュータを総ざらいする(5月19日号)
  2. ディジタル回路の故障診断が素早くできる,ロジック・スコープ(3月24日号)
  3. 跛行的回復軌道たどる,日本電子産業(4月21日号)

「読まれた記事」「評価が高かった記事」は読者アンケートの結果による

本記事は,2006年7月に発行した日経エレクトロニクス創刊35周年特別編集版「電子産業35年の軌跡」から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります

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