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日経エレが目撃した電子産業・歴史の現場

【電子産業史】1970年代:産業構造の激変期,「硅石器時代」が幕を開ける

  • 2008/08/06 15:00
  • 1/5ページ

図1 1973年を100とした年次推移 鉄は粗鋼の生産量(質量ベース),原油は輸入量(容量ベース),シリコン単結晶は国内需要(質量ベース)を示した。いずれも1973年の値を100として指数化した。出典:国勢社,『日本国勢図会』,新金属協会の統計データなど。 (画像のクリックで拡大)

図2 産業別労働人口比率の推移 出典:総務省,「労働力調査」。 (画像のクリックで拡大)

 1970年代は日本産業の激変期である。1971年8月,米国のニクソン大統領はドルと金の交換を停止する(ドルショック)。1949年来の1米ドル360円の時代がここに終わった。

 当時の日本の電子産業を牽引していたのはラジオやテレビの輸出である。円高は未経験の大事件だ。創刊間もない本誌も緊急特集を組む。関連企業の経営者の自宅へ夜,取材に押しかけるようなこともした(いわゆる夜討ち)。

 次に石油危機が来る。1973年10月,第4次中東戦争を契機として,アラブ産油国は原油生産の削減と非友好国への禁輸を決定した。翌年には原油価格を従来の4倍以上に引き上げる(石油危機)。日本国内では狂乱物価と呼ばれる物価上昇が起こる。1974年には戦後最大の不況が到来した。電子産業もマイナス成長に転じる。

 しかし産業構造の転換はもっと長期的な現象である。図1に日本国内における,鉄の生産量(質量ベース),原油の輸入量(容量ベース),単結晶シリコンの需要(質量ベース)の年次推移を示す。いずれも1973年の値を100としている。

 原油輸入量は1973年に最大となる。その後数十年にわたって原油輸入量は1973年の値を超えることがない。同じ1973年に鉄の生産も最大となった。

 図2は産業別労働人口の比率を,年次推移としてグラフにしたものである。日本の製造業人口比率は1973年に頂点に達し,以後減少に転じて現在に至る。1994年にはサービス産業に追い越された。

重化学工業化から硅石器時代へ

 同じころ,公害問題に関心が高まり,関連して科学技術に不信の目が向けられるようになった。第二次世界大戦後,一貫して重化学工業化を進めてきた日本の路線に,疑問を呈する考え方が出てきたのである。

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