図1 福田首相に話しかけるASIMO。
図1 福田首相に話しかけるASIMO。
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図2 案内するASIMO。撮影した記者によると,予想以上にASIMOの動きが速く,写真がブレてしまったという。
図2 案内するASIMO。撮影した記者によると,予想以上にASIMOの動きが速く,写真がブレてしまったという。
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図3 ゼロエミッションハウスでは,来場者にお茶を出してくれる。ちなみに天井から下がっているのは有機ELを使った照明。奥のテレビは厚さ2cmの65型液晶テレビ。未来のリビングはこうなるのかも…?
図3 ゼロエミッションハウスでは,来場者にお茶を出してくれる。ちなみに天井から下がっているのは有機ELを使った照明。奥のテレビは厚さ2cmの65型液晶テレビ。未来のリビングはこうなるのかも…?
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図4 記念に握手。事前に訪れた町村官房長官からは握った手を上下させるときの動きが特に柔らかいと好評だったらしい。「一番の難関である『やわらかさ』を感じてもらえたのはうれしい」(説明員)。
図4 記念に握手。事前に訪れた町村官房長官からは握った手を上下させるときの動きが特に柔らかいと好評だったらしい。「一番の難関である『やわらかさ』を感じてもらえたのはうれしい」(説明員)。
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 北海道洞爺湖サミットでルスツに設置されている国際メディアセンター(IMC)では,かいがいしく働くホンダのASIMOの姿を垣間見ることができる。

 2008年7月6日(土)13時30分頃には, IMC内に外務省が設置した「環境ショーケース」で福田首相夫妻を案内していた(図1,図2)。

 経済産業省が設置した「ゼロエミッションハウス」では,毎日,デモンストレーションの演技に忙しい(図3,図4)。流暢な英語での会話やダンス,お茶くみなどの芸を披露する。

 今回の実演で課題となったのは,光量の変化に対する安定性。ゼロエミッションハウスは普通の家庭を模しており,窓から多くの光を取り込む構造になっている。そのため,室内の明るい場所と暗い場所でコントラストが大きくなって画像認識が難しくなったり,場合によっては目(カメラ)に直射日光が当たったりする可能性がある。しかも,光の当たり方は時間や天候によって変化する。これまで,ASIMOの実演は舞台やビルの中など,光量が変化しにくいところだった。今回のゼロエミッションハウスの場合,裏側は土手になっているので,日差しは比較的弱く,光の当たり方の変化も少ないが,それでも外光の影響を受けにくくするようにアルゴリズムを改良したという。

 説明員によれば,7月7日の時点では不調はないとのことだった。ASIMOは2007年10月~2008年1月まで約3カ月間,東京上野の国立科学博物館で開催された「大ロボット博」で連日の実演をこなしており,「信頼性はかなり向上した」という。今回活躍していたのは大ロボット博と同じASIMO君とのこと。