趣旨
 地球温暖化を防ぐには,大気中の炭酸ガス濃度の増加を抑えなくてはなりません。世界中で私たちが排出している炭酸ガスは年間約270億トンと言われます。そのうち半分近くは森林や海が吸収してくれますが,残りの約150億トンを私たちの努力で減らしていかない限り,大気中の炭酸ガス濃度は増え続けます。
 近代の人類の発展を支えてきた化石燃料と決別するには,政策(制度,規制),技術(イノベーション),ライフスタイルなどさまざまな面でパラダイム・シフトが必要ですが,いずれも容易なことではなく,すぐに地球温暖化防止に効く特効薬などありません。小さな工夫を積み重ねて,いつか150億トンを達成する。そんな気の遠くなる道のりにチャレンジする人たちの話を拾っていけたらと思います。
田島 進(たじま・すすむ)
日経BP社 電子・機械局 主任編集委員

1953年生まれ。電子材料メーカーなどを経て1981年から「日経エレクトロニクス」記者。
1984年「日経マイクロデバイス」創刊に参加。1987年から約5年間,ニューズレター「日経超電導」編集長。NEDOで超電導・エネルギー分野の技術評価委員を多数。ほかに「日経MAC」副編集長,「日経CG」編集長など。2005年から現職。

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