「やはり編集機能は東芝が一番だ。くだらないプライドは捨て,速やかにBlu-ray RD注3)を作って欲しい」(その他の最終製品/サービス分野,技術者,30歳代)

 「個人的には、東芝製Blu-rayレコーダが発売されたら真っ先に購入すると思う」(ソフトウエア,技術者,30歳代)

 「素晴らしいコンセプトを持った製品を(HD DVD事業撤退という判断の)道連れにするのはやめていただきたい。これまで着いて来たユーザーのためにもBDでRD-Styleを継続すべきだ」(その他の最終製品/サービス分野,非技術系,30歳代)

 「Blu-ray対応のレコーダを販売するべきだと思います。個人的には他社のレコーダを使用する事はできないユーザの一人です」(コンサルティング/コンピュータ/通信端末,技術者兼管理者,40歳代)

 「東芝のRDを使い続けて6年,A600注4)も年末に購入し,X7注5)に大きく期待をしていました。RDの設計思想に共鳴し,独自の操作性に惚れ込んでいるからです。ですから撤退は残念ですが,A600を買う前からHD DVDへの期待は全くなく,逆に遅きに失したと思います。ただ,逆に言えば、それほど他社のレコーダーは見劣りがします。今回のHD DVD撤退で,東芝のHD録画愛好者を取り込める,普及ペースが上がると,BD陣営が考えているのだったら,それは早計もいいところと断言しましょう。私は,東芝がRDを出す限り,RDを使い続けます。もちろんそれは、HD録画の出口を確保するなら,です。それはBDか,H.264か,それとも別の方法か,北京オリンピックが近づいている今,早くロードマップを示すべきでしょう。それが家電メーカーとしても責任です」(精密機器・事務用機器,非技術系,40歳代)

注3)RDシリーズは,東芝のHDD/DVDレコーダーの製品群を示す名称。
注4)A600は,東芝のHD DVDレコーダーの名称。
注5)X7は,東芝が発売を予定していたHD DVDレコーダーの名称。

東芝のレコーダー/プレーヤーの総合カタログ
東芝のレコーダー/プレーヤーの総合カタログ (画像のクリックで拡大)

 デジタル家電の分野では,高性能化や多機能化を追求するだけでは製品は売れず,底知れぬ低価格化が続いている。その泥沼から抜け出す有力な方法は,ユーザーが思わず好きになる製品を創ることである。例えば任天堂や米Apple Inc.の製品がそれに当たる。

 東芝の製品に寄せられた賛辞は,任天堂やApple社の製品に決して劣らない。上記の書き込みは,同社が消費者を虜にするものづくりができることを示している。東芝が今回の規格争いでどれほどの資金を費やしたか分からない。その資金を,自社のファンをより広いユーザー層に広げる製品づくりにつぎ込んでいたら,現在の東芝の立場は全く違っていたのではないか。「メーカや技術者のプライドから今回のことになった。メーカーや技術者の最大の使命は消費者に喜ばれる商品を開発することだと思う」(民生機器,技術者,40歳代)。