技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 

500本の記事で振り返る次世代DVDの6年戦争 【2005年:決裂】

今井 拓司=Tech-On!
2008/02/20 17:50
印刷用ページ

 「次世代DVD統一へ」。2005年4月21日,日本経済新聞は一面トップで大々的にこう報じた。「DVDの次世代規格を巡って対立していたソニーと東芝は、互いに主張する自社陣営の方式を新たに共同開発する『第三規格』に統一する交渉に入った」(同記事)。交渉は長引いた。争点は,方式ごとに異なるディスクの構造で,どちらの陣営が譲るかだった。5月10日,日本経済新聞は「ディスクはソニー方式」になると報道。ところがこれに対して東芝は,「0.1mm(=ソニーなどBlu-ray Disc陣営が提案する方式)を統一案とする事実はなく」と反論する。5月16日には, HD DVDの普及推進団体の総会で,東芝 デジタルメディアネットワーク社 社長の藤井美英氏が「0.1mm方式を進めている陣営が0.6mm方式(=東芝などHD-DVD陣営が提案する方式)を公正に評価することが統一の早道」と発言し,譲らない姿勢を鮮明にした。結局,両者の交渉は決裂した。

 交渉が物別れに終わった後,両陣営は,それぞれの方式の実用化に邁進した。7月に,米国のビデオ・ソフト流通の業界団体Video Software Dealers Associationが,次世代光ディスクの規格統一を求める声明を発表したが,もはや手遅れだった。双方は,間近に迫った製品投入にむけてさらなる仲間づくりに力を注いだ。8月,それまで態度を明確にしていなかった米Twentieth Century Fox社は,Blu-ray Disc規格でコンテンツを提供すると正式に表明した。10月には米Paramount社米Warner 社といった,それまではHD DVDでコンテンツを提供するとしていた企業も,Blu-ray Discでの提供を明らかににした。一方でHD DVD陣営は,9月にパソコン業界の巨人,米Intel社と米Microsoft社の支持をとりつける。12月には,Blu-ray Disc陣営だった米HP社が,HD DVD支持を打ち出した。もはや規格分裂は不可避だった。

次世代DVD・戦いの軌跡 報道特設サイトに戻る

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月



* Tech-On!ではこれまで,次世代DVDに関する動きを詳細に報道してきました。関連記事は500本以上にも上ります。2002年から各年ごとに分けて動きをまとめるとともに,それらの関連記事へのリンクを集めました。本記事はその2005年版です。

【技術者塾】(9/16開催)
開発・設計者必修の購買コストダウン術

~コストダウン効果の高い開発購買と購買業務の基本テクニック~


設計と購買に精通した開発購買のプロが、開発・設計技術者に向けてコスト削減活動の重要性と活動への心構え、機能購買、有利購買の考え方・進め方、コスト分析技術、価格を決める交渉術など、開発購買を効果的に進めるために必要な購買知識を分かりやすく解説します。 詳細は、こちら
日時:2015年9月16日(水)10:00~17:00
会場:Learning Square新橋(東京・新橋)
主催:日経ものづくり
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング