トヨタ自動車が2005年12月26日に発表した「bB」は、「音・光・マッタリモード」の三つを重視しながら、ボディ剛性を高めて乗り心地も向上させた。チーフエンジニアの古山淳一氏は「走る、曲がる、止まるについても当然力を入れた」と述べた。

 採用したプラットフォームは「パッソ」に使われている「MPC(Multi Purpose Compact)プラットフォーム」。このプラットフォームをベースとしながら、走りの性能を高めるために、アッパーボディ、サスペンション取り付け点の剛性アップを図った。


図1◎「bB」は「MPC(Multi Purpose Compact)プラットフォーム」を使うことで居住空間を確保しながら短い全長を実現。

 「開口部が大きいハッチバック車では、プラットフォームだけではなく、アッパーボディの剛性が大きく走りに影響する。このためボディをしっかりと固め、エンジンとのマッチングを高めることで走りの性能を高めた」(古山氏)という。

 また、乗り心地については従来車が固めの乗り心地であったのに対し、最近の若者は乗り心地を重視するとの調査から、よりしなやかなサスペンションとした。また、従来の油圧パワーステアリングでは重めの操舵感としていたが、これをコラム式の電動パワーステアリングに変更。低速域では軽く、高速域ではしっかりとした手ごたえを出すようにした。