トヨタ自動車の新型「RAV4」は、横滑り防止装置に4駆機構を組み合わせた「S-VSC+アクティブトルクコントロール4WD協調制御」機能を搭載した。具体的には横滑り防止装置の「VSC」、電動パワーステアリング(EPS)、駆動力制御、そして前後のトルク配分を電子制御する「アクティブトルクコントロール4WD」を協調制御している。

 2003年発表の現行型「プリウス」では「S-VSC」を初めて搭載していた(関連記事)。横滑り防止装置に電動パワーステアリングを協調させることで、たとえば後輪が滑り出しそうな場合にカウンターを当てるようステアリング補助力を発生させていた。

 RAV4ではこの制御に、4駆機構が加わった。たとえば旋回中にアンダーステア気味になった場合、後輪の駆動力を増やすことでヨーモーメントを発生させ、回頭性を高めることが可能になる。一方、オーバーステア気味なら前輪に駆動力を多く振り分ける。

図1◎新型「RAV4」。「S-VSC+アクティブトルクコントロール4WD」はSPORTグレードで標準装備、Gグレードの4輪駆動車でオプション設定。