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サイエンス・インカレ――自主研究の祭典、緊張と興奮の2日間

出る杭を伸ばすプラットフォーム

「優秀な理系学生の養成に関する事業」企画評価委員会委員からのメッセージ

  • 渡邉 賢一=元気ジャパン 代表理事
  • 2012/12/28 00:00
  • 1/1ページ
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 私は7年前に、当時勤務していた朝日新聞社で、高校生向け科学技術コンテスト「ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ~高校生科学技術チャレンジ~(JSEC)」の創設に携わり、その後も運営に参加してきた。科学技術立国のためには、若い科学者や技術者を伸ばしていく社会の雰囲気作りが大切であるという想いから、文部科学省をはじめ、教育機関、企業、メディアが垣根を越えて連携し、人材を育成していくという志の高い事業である。事業を通じて数多くの優秀な理系学生と共に、情熱を持つ先生方とお会いした。日本の学生たちは海外のコンテストにも招聘され、高く評価され、栄誉ある賞をいくつも受賞した。「日本の学生は強い」。そう信じている。

 サイエンス・インカレは文部科学省が初めて開催する全国規模の国家主催の大学生向け科学技術コンテスト事業だ。国として優秀な科学者や技術者を応援し、日本の未来を背負ってほしいという願いが込められている。そんな期待に呼応してか、2012年2月の第1回の大会では全国の大学生、高等専門学校生から数多くの応募があった。私も企画評価委員会委員の立場で審査に関わった。トンボの羽の回転を再現するロボットの研究や、魚の尾ひれの形と推力の研究など、親しみやすくもじっくりとした調査と検証が必要なものから、二光子共鳴レーザー誘起蛍光法を用いた水素分子の同位体効果の研究や、血管網の三次元臓器作製ハイドロゲルの開発など先端研究まで、ワクワクするものが多く、学部生の意欲と熱意とレベルの高さを実感した。何よりも感じたのが参加者達のモチベーションの高さである。間違いなく日本の科学技術立国を支える立役者たちが全員集合していると感じた。

 サイエンス・インカレの特徴は「社会との橋渡しをする」ことである。大学から社会への連続性を、コンテストを通じて創出する意義がある。そこで、民間企業の参画とサポート、メディアを通じた情報発信、参加者同士のコミュニティー形成支援などを積極的に進めていく。つまりサイエンス・インカレはコンテストではなく、日本の科学界活性化のためのプラットフォームとして機能を強化するミッションを持っている。世界中から注目されるサイエンスのイベントとして今後さらに面白くなっていくだろう。私たち企画評価委員も文部科学省と事務局、そして教育機関や企業の方々と強く連携し、今までにない事業構築を推進していきたいと考えている。

 サイエンス・インカレは知の集積を促すエネルギー・スポットである。発表して評価をされること以上に、参加することから創出される同世代の優秀な若手の科学者や技術者とのコミュニティー形成や、普段じっくりと話す機会が少ないような全国の大学教授の方々との対話、そして民間企業の人材育成に携わる方々との交流、などの機会がある。

 学生の皆さんには、今までコツコツと積み上げてきた研究を思い切りぶつけてみてほしい。サイエンス・インカレはきっとそのパッションに共鳴し、大きな手応えを返してくれる。日本の科学技術立国は礎を共に築いていこう。

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