理工系に進学したTech-On!Campus読者は、将来の進路について、どのように考えているのでしょうか。将来の進路とその進路を選ぶ際に重視する点を聞きました。合わせて、留学や海外赴任に対する意識も聞いています。

Q7 あなたは将来どのような進路に進もうと考えていますか。
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 将来の進路について、「修士課程に進学してから、就職するという回答が70.5%と、圧倒的多数を占めました(Q7)。これに続くのは、「修士課程には進まず、就職する」(15.5%)、「博士課程に進んでから、就職する」(5.0%)、「博士課程に進み、そのまま大学や公的研究機関に残る」(5.0%)でした。

 進路を考える際に重視することとしては、「自分の得意な能力を発揮できる」(61%)、「人や社会の役に立てる」(56%)、「好きなことが追求できる」(54%)、の三つの選択肢が半数以上の回答になりました(Q8)。この三つは、現状の進路に対して満足している理由を問う設問(Q5)でも、上位3位を占めています。理工系の学生がこの3点を重視している傾向がうかがえます。

Q8 あなたが将来の進路を考える際、何を重視しますか。
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 これらに続くのが、「安定した生活が送れる」(47%)、「金銭的な満足を得られる」(37%)、「仕事と趣味が両立できる」(35%)、「グローバルに活躍できる」(34%)でした。また少数意見として、「自分の脳力を磨ける」、「様々な知識を学べる」、「結婚・出産・子育てと両立できる」などの回答もありました。

 続いて、留学や海外勤務について聞いてみました。留学経験については、「経験あり」は10%に留まっています(Q9)。将来の留学希望も19%と多くはありません(Q10)。留学希望先としては、米国を筆頭に英国やドイツが続きました。

Q9 あなたは留学経験がありますか。
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Q10 あなたは海外への留学を考えていますか。
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Q11 あなたは海外に赴任しても良いと考えていますか。
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 海外勤務については、70%の回答者が「海外赴任しても良い」と答えました(Q11)。円高の進行とともに製造業で海外勤務の可能性が高まっており、読者もこのような状況を覚悟しているようです。最近の若者は海外に出たがらない“内向き思考”だといわれることがありますが、こと仕事に関しては海外へ出ることもいとわないようです。行き先に関しても「どこでも」という回答が多く、頼もしい限りでした。

注)本アンケートは、2011年10月27日~11月2日に実施した。『Tech-On!Campus』の読者の中で理工系に進学している大学生(短大生、高専4~5年生、大学院生を含む)を対象として、メールなどによってアンケート用WebサイトのURLを告知して回答を依頼、200の有効回答を得た。回答者のうち、男性が89%、大学4年生から大学院修士2年生が71%、工学系学生が70%を占めている。

アンケート回答者の属性
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