理系に求められるコミュニケーション能力は「おしゃべり」じゃない

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理系にもコミュニケーションを、という話をすると、自分は人見知りだから、とか、そんなちゃらちゃらした人間にはなりたくない、という学生がいるので、誤解のないように言っておきます。理系に求められるコミュニケーション能力は「おしゃべり」ではありません。

理系に求められるコミュニケーション能力は、接する人と、適切な距離感で、意思疎通が図れるようになる、ことです。

例えば、業界の人との意思疎通は、③ 社会距離の感覚で行います。直接話すときも1mから4m離れて、敬語で話します。服装、メールを出す時のマナーも、カタイ感じです。相手への距離で敬意を表すのです。

逆に、毎日、仕事の進捗を確認しながら、仕事をサポートしてもらうアシスタントとの意思疎通は、② 個人距離の感覚で行います。敬語を使うほど、他人行儀ではありませんが、タメ口で親しすぎても、マネジメントできなくなります。相手への距離で管理を行うのです。

文系の営業職で外回りだったら、仕事時間のほとんどを、お客様と③ 社会距離と過ごすことになります。

そう考えると、理系職の方が、相手に合わせて細かくコミュニケーションを使い分けないと、実験結果をアシスタントに頼んでおいたのに出来上がっていないとか、上司に叱られる、ということになりやすいのです。

だから、理系にこそコミュニケーション力が求められるのです。

コミュニケーション能力を証明する

では、Yさんが疑われている「コミュニケーション能力」をどう証明しますか?

「そうなんです、僕、何にもやっていないんです」

あるじゃない、自慢できることが!

「え?何ですか」

中学、高校と続けてきたサッカーが!