能力の自己評価が高くプライドも高い“一点盲目型”の学生は、やりたいことを重視するあまり、業界や職種を広げられない傾向があります。入りたい会社に応募し、結果が出るまで次の会社に応募できずに、ピークを逃してしまうリスクがあります。

 能力の自己評価が中くらいでプライドが高い“宣言満足型”の学生は、情報収集に熱をあげ、やたら詳しく耳年寄りで、質問は時期尚早気味の傾向があります。体裁のよい冠がつく会社を片っ端から受け、それだけで疲弊してしまいます。来年もう一度挑戦しようと、留年や就職浪人の道を選択してしまうリスクがあります。

 能力の自己評価が低くてプライドが高い“非凡自慢型” の学生は、理由がつく大企業を数社受験して動かなくなります。それだけではなく、無理して組織に属することはないと、「フリー(フリーター)宣言」をみんなの前で行い、周囲に影響を及ぼすリスクがあります。

 能力の自己評価は中から高でプライドも中くらいの“就職に対して迷い腰”の学生は、勉強も就職活動も中途半端なままピークを迎え、「来年もう一度公務員」といって卒業してしまうリスクがあります。

 能力の自己評価が高いけれどプライドは高くない“学びに引きこもり型”の学生は、親との合意なく自分が「行きたい」と言っていることも多く、経済的に実現しないこともあります。親が経済的に余裕のある場合、子どもに休学して留学することを提案してしまうこともあります。企業の新卒採用は2年遅れまでが主であるため注意が必要です。

 能力の自己評価も中くらいでプライドも中くらいの“就職に対して及び腰”の学生は、みんなと同じように就職活動します。しかし、何をどう改善したらよいかわからず、五里霧中でさまよってしまうリスクがあります。会社説明会には参加しても、「ピンとこない」「つまらなそう」と言って実際の選考には応募しない学生も多くいます。スーツを着て企業訪問には行くことから、周囲の大人は「就職活動している」と認識してしまうため、注意が必要です。

 グループで行動し、友達が受けている企業を受けたり、就職しなくてもいいといったりする、友達に感化されやすい学生は、急に動かなくなってしまうことがあるので、注意が必要です。

 能力の自己評価もプライドも低い“就職に対して逃げ腰”の学生は、大学では就職課には近づきません。家では、親が就職の話をしようとすると、部屋にこもってしまうリスクがあります。

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 次回は,このような就活を控えた子どもに対して,どのようにサポートするのがよいか,学生のタイプ別に解説します。