2010年10月28日~11月2日の6日間に渡って東京ビッグサイトで開催された「第25回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2010)」。開催期間中,台風の直撃を受けた不運もあり,前回開催と比較して少なくはなったものの,10万人を超える来場者が会場を訪れた(Tech-On!関連記事1)。

 2009年,受注総額が前年比68.4%減と大打撃を受けた日本の工作機械業界(Tech-On!関連記事2)。それまで27年間守り通してきた生産量「世界一」の座を,中国に明け渡した。しかし,最近では,主に好調な外需に支えられかつての勢いを取り戻しつつある。今回のJIMTOFは,そういった最中での開催ということもあり,各ブースでは非常に熱のこもった商談が行われていた。

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 JIMTOFは,東京ビッグサイトにある展示棟のすべてを使って開催される。東京ビッグサイトに一度でも行ったことがある人なら分かると思うが,一般の展示会では,使用するのは一部の展示棟。六つの東展示棟,そして四つの西展示棟を使用するJIMTOFは,その規模が「東京モーターショー」と同等であると想像してもらえば,ほぼ間違いないだろう。

 そんな日本最大級の展示会であるJIMTOFに,今回2人の学生記者が取材で訪れた。上智大学電気電子工学科4年の雨宮美沙さん,そして早稲田大学創造理工学部総合機械工学科3年の天沼智彦さんだ。半導体製造装置業界のトップメーカーを取材し,そしてその魅力を伝えてくれた2人である(Tech-On!関連記事3)。

 2人とも,JIMTOFに行くのははじめて。工作機械の知識に長けているわけではない。そんな2人が,世界でもトップクラスの技術を保有する日本の工作機械の展示会をどのように感じたのか。レポートをご覧いただきたい。

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