理系学生の就職に関する意識について,300人のTech-On!Campus読者に質問し,その答えを紹介する連載企画の第3回。今回は,どのような業界のどのような企業で働いてみたいのかについて,聞いてみました。

 前回の結果にあるように,理系学生に技術者・研究者を目指しているかを聞いたところ,何と85%の人が技術者・研究者を望んでいることが分かりました。では,具体的にどのような業界で働いてみたいのでしょうか(Q9)。

 結果は,「電子部品・半導体」が40.3%と意外にも(?)一番人気の高い業界ということとなりました。この問いに関しては回答数に制限をもうけていない,回答している学生の所属している学科が「電気・電子」」が多い(本連載の扉参照)などの影響もあるかもしれませんが,「民生用機器」(33.0%)や「自動車関連」(31.0%)といった世界を代表するようなセットメーカーが日本に存在するような業界を抑えています。もちろん,電子部品・半導体も日本メーカーが世界的に見て強い業界で,また収益性が高い企業もこの業界には多くあります。このような,どちらかというと縁の下の力持ち的な業界が学生からの注目が高く,そして若い血が入ることで技術力が高まれば,日本の技術力の底上げになるかもしれません

2位以下を見ると,30%前後に六つの業界が並びました。現在の環境問題を反映してなのか,「エネルギ・インフラ」(29.0%)が前述したような「民生用機器」や「自動車関連」と肩を並べているのが特徴的です。

Q9 どのような業界で働きたいですか。(いくつでも)
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