国内1044社を対象に,現在の労働市場における企業の人材不足感,および人材不足を感じている職種について,総合人材サービスのマンパワー・ジャパンが2010年1月14~27日に実施した調査の結果を発表した(プレス・リリース)。今回の調査結果では,日本における企業の「人材不足感」は76%と2006年の調査開始以来の最高値を記録した(図1)。人材不足を感じている職種トップ10には,「技術者」「会計・財務スタッフ」「看護師以外の医療専門家」「IT関連のプロジェクトマネージャー」「会計・財務スタッフ」「研究員」といった専門性の高い職種が新たにランク内に入った(図2)。

 マンパワー・ジャパンによると,2008年秋から2009年にかけては,景気低迷に伴う事業縮小による部門の統廃合や人員の配置転換などで,企業は新たに人員を採用せず,社内で人材を補填する傾向があったという。しかし,今回の調査結果を見ると,企業の「人材不足感」は再び上昇に転じている。特に,技術者のように専門性の高い職種に関しては,依然として人材不足感が強いことが推測できるという。

図1 人材不足を感じている企業の割合における推移(マンパワー・ジャパンのデータ)
図1 人材不足を感じている企業の割合における推移(マンパワー・ジャパンのデータ)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 人材不足を感じている職種1位〜10位(マンパワー・ジャパンのデータ)
図2 人材不足を感じている職種1位〜10位(マンパワー・ジャパンのデータ)
[画像のクリックで拡大表示]