帝国データバンクが調査した2010年4月の景気動向指数(景気を0~100で数値化。50が判断の分かれ目)は,前月比1.9ポイント増の30.7となり,4カ月連続で改善し,1年8カ月ぶりにリーマン・ショック前の水準(30.3:2008年8月)に回復した(PDF形式の調査結果資料)。

 業界別にみると,「製造」(33.4)が好調な外需にけん引され,さらには国内でも政策的な消費喚起や緩やかな自律回復の動きによって改善を続け,10業界中で2004年4月以来6年ぶりにトップとなった。また,家電やスーパーなどの「小売」(30.1)や外食などの「サービス」(31.5)も改善し,内需関連業界も緩やかな回復の動きが続いた。

 製造業の景気動向指数33.4という数値は前月比2.4ポイント増である。その中でも「輸送用機械・器具製造」(38.5,前月比3.9ポイント増)や「電気機械製造」(37.8,同2.6ポイント増),「化学品製造」(38.9,同2.3ポイント増)が比較的高水準となった。製造業は需要の急減により2009年4月に10業界中(「その他」を除く)で最低となったが,今回リーマン・ショック前の水準(32.4:2008年8月)を回復し,2004年4月以来6年ぶりに10業界中でトップになった。

景気動向指数の業界別グラフ(2006年1月からの月別推移)
帝国データバンクのデータ。
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