女性を対象に働く上での結婚・出産について,就職・転職情報サービス会社の日経HRがアンケート調査を実施,その結果を発表した。アンケートの回答は,「結婚・出産後も働き続けたいけれど,転勤・育児・職場の理解などがネックになる」という指摘が多かった。アンケートは転職情報サイト「日経キャリアNET」の会員のうち女性を対象に,3月10~18日に実施。登録会員257人から回答を得ている(ニュース・リリース)。

 結婚については,全体の36%が「(結婚は働く上で障害に)なる」と答えた。年代別に見ると20歳代(35%),40歳代(36%)に比べ,30歳代が40%と高い結果となった。ネックとなる理由として「夫婦同居を前提とすると勤務地が限定されるから」などの意見が寄せられた。「(結婚は障害に)なる」と答えた割合が高い一方で,「(結婚しても)今の仕事を続けたい」と思っている人の割合も,30歳代が69%で最も多い結果となった。なお,20歳代は67%,40歳代は61%である(図1)。

 出産については,全体の86%が「(出産は働く上で障害に)なる」と答えた。結婚についての質問と同様に,30歳代の回答者が89%(20歳代は80%,40歳代は87%)と他の年代より働く上で「障害になる」と考えている人が多い。出産後も今の仕事を続けたいとする比率は,20歳代が57%,30歳代は53%,40歳代は50%となった。年齢を重ねると共に,出産後「今の仕事を続けたい」という意欲が下がる傾向を示している。なお,出産後も仕事を続けるためには「育児休暇など会社側も協力的になれば可能」といった,育児中の雇用環境に関する意見が多く集まった(図2)。

図1 結婚は働く上で障害になりますか?
図1 結婚は働く上で障害になりますか?
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図2 出産は働く上で障害になりますか?
図2 出産は働く上で障害になりますか?
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