日本一博士が多いと言われる日立製作所で最もたくさんの特許を取得,実業につながる独創的な研究開発をしてきた下東勝博氏(現・半導体理工学研究センター 相談役)。15年間で300件近い特許を書いた研究者時代の経験をもとに,同氏に,未来の技術者を目指す学生の皆さんに向けて「技術者の心構え」を説いていただく。(Tech-On!)

下東 勝博(しもひがし・かつひろ)
半導体理工学研究センター 相談役
下東 勝博(しもひがし・かつひろ) 1946年、福岡県に生まれる。1969年に九州大学学士課程、および1971年に修士課程を卒業、1987年に工学博士号を取得。1971年、日立製作所 中央研究所に入社。磁気バブル・メモリ、BBDメモリなどの研究開発を経て、1973年以来ダイナミックMOSメモリの研究開発に従事。1977年から1978年、米国スタンフォード大学 客員研究員としてサブミクロンMOSデバイスの物理解析/モデリング研究に従事。1990年より1994年まで、日立製作所 中央研究所 企画室 室長代理、ULSI研究センタ センタ長、および先端デバイス部 部長を歴任。1994年、同社 半導体事業部 メモリ本部 本部長付を経て、1995年に同事業部 半導体開発センタ センタ長、1997年に同事業部 半導体技術開発センタ センタ長、1999年に同社 半導体グループ 半導体技術開発統括本部 本部長、2001年に同グループ技師長を歴任。2003年4月、ルネサステクノロジ技師長を経て、同年6月に半導体理工学研究センター代表取締役社長&CEOに就任。2011年4月から同社 相談役。