皆さんはまだそんな経験はないかもしれませんが、長く働いていると、思い出すだけで顔が赤らむような恥ずかしい間違いや勘違いということに必ず遭遇します。

 ひろりんママの場合、重要な会議でAさんとBさんをず~っと呼び間違えていて、最後にAさんから間違いを指摘され、真っ赤になったことがあります。それもなかなかハードな交渉の会議でしたから、今でも思い出すだけで、恥ずかしくて恥ずかしくて壁に頭をぶつけたいと思うほどです(笑)。

 過去の恥ずかしい失敗や忘れたいような過ち(深い意味はないです、念のため)をキレイに記憶から消し去ることができる消しゴムがあったら、真っ先に欲しいとひろりんママは、いつも思っています。思いがけないときに、過去の失敗を思い出しては、自分で自分が恥ずかしくなって自己嫌悪に陥る。それがきっかけで、今直面している問題でも、他人が自分を笑っているんじゃないかしらと思って、さらに落ち込んで立ち直れなくなる。そんな経験ありませんか?特にお風呂に入っている時とか、鏡を見ている時が危ない(笑)。ふと、過去の恥ずかしい体験が蘇って「ああああああ!」と声を上げるときだってあるくらいです。

自己嫌悪のダウンスパイラルから抜け出そう

 自戒を込めて言うと、概して女性は、失敗経験を引きずる人が多いように思います。それまで順調に来た人であればあるほど、小さな失敗が忘れられず、まるでそこで世界が終わったようなショックを受け、その後、自分が次から次へと失敗のスパイラルに入る不幸のシナリオを思い描いて「ああ、私ってダメなのね」とさらに落ち込んでしまう・・・・・・。いわば、自己嫌悪のダウンスパイラルですね。

 ひろりんママはダウンスパイラルの数なら結構自慢できますよ。ここから抜け出すためなら、例え地の底、海の中・・・・というのは冗談ですが、例えば、買い物をする、友人と長電話をする、いろいろなことをやってみました。でも、どれも一過性。その場は何とかなっても、後から襲ってくる第2波、第3波はなかなか防げませんでした。何年も前の小さな失敗にくよくよ悩んで、落ち込んでしまう。結局、忘れられないわけですから根本的な解決はないんですね。

 そこで、試行錯誤の結果、たどり着いた結論が「失敗した自分を責めない」こと。「な~んだ」と拍子抜けする方もいらっしゃるでしょうね。でも、これがなかなか難しい。こんなダメな私をどうすればいいの、と泣きたい気持ちを自分でなだめるのは容易なことじゃありません。でも、そんなダメな私を受け入れられるのは、ワタシしかいないんです。ワタシがダメな私を受け入れて一緒に歩いていかない限り、先へは進めません。

 自分を責めたところで過去の失敗が消えるわけじゃありませんしね。失敗は失敗として、そのままサラリンと流していく術を見つけるより仕方がないと思うんです。失敗した自分を「あなたはダメね」と責めるより「ああら、あなたも失敗するのね」と受け入れて、自分で自分をクスリと笑ってあげる。自分で自分をあやしてあげながら、機嫌よく暮らすのも長い職業人生では、大事なことじゃないかな~って思うんです。

 完璧主義は、自分も周囲も苦しくなりますから、ね。自分とも周囲の人とも、ありのままに付き合える知恵を身につけたいものですよね。