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HOMEPR News > 【旭化成エレクトロニクス#05】AKMの電流センサーとA/Dコンバーターの組み合わせ方②

旭化成エレクトロニクス(株)

【旭化成エレクトロニクス#05】AKMの電流センサーとA/Dコンバーターの組み合わせ方②

製品・サービス

  • 2017/09/29 00:00

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旭化成エレクトロニクス(AKM)のA/Dコンバーター(以下ADC)連載シリーズ第5話目。前回に引き続き、AKMのコアレス電流センサーとADCを組み合わせた電流検知ソリューションを紹介します。
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A君「電流センサーとADCのデータシートってそれぞれ別ですよね? トータル特性がどうなるか、考えるのが面倒です!」
K先輩「今回は基本特性についてデータシートの読み方を理解しよう。電流検知で気になる項目ってどのあたり?」
A君「まずは電流計測範囲ですかね。あと、ゼロ電流時の出力オフセット、電流感度、応答性、とか」
K先輩「電流センサーの特性だけで決まる項目もあれば、ADCとの組み合わせや周辺回路に依存して変わる項目もあるね。推奨回路の場合にどうなるか考えよう」(図1)

K先輩「電流計測範囲は電流センサーの仕様だけで決まるよ。『出力不飽和範囲』の仕様だね。CQ3303の場合は±35A」(図2)
A君「これとは別に『最大実効電流』ってのもありますね」
K先輩「『最大実効電流』は電流センサーに定常的に流せる最大電流値。CQ3303の場合は20Armsね。実効値なのがポイント」

K先輩「次にゼロ電流時の出力オフセット。これは回路構成によっても変わってくるけど、推奨回路の場合、電流センサーの『零電流電圧』とADCの『Offset Error』で確認できるよ」(図3)
A君「ADCのAINNピンにVDD/2(電源電圧の半分)を入れているから、差動で0V入力、ってことですよね。……あれ、電流センサーの仕様は2.5Vになっていますよ。VDD/2でいいんですか?」
K先輩「この2.5Vというのは、VDD=5Vの時の値ね。AKMの電流センサーは電流感度も零電流電圧も共にレシオメトリックなので、2.5Vと書いてあっても、実際にはVDD/2が出力されるよ」
A君「レシオメトリック??」
K先輩「レシオメトリックとは電源電圧が変動した場合、それに比例して出力も変動する特性のことだよ」
A君「オフセットの最大最小値は、電流センサーが±20mV、ADCが±2mVですか。ADCは無視できますね」
K先輩「厳密には二乗和で考えてね。じゃ、以下の記述を参考にしてADCの出力コードに換算してみよう」

 Full ScaleおよびLSBサイズを次式に示します。
 Full Scale = 2×VREF
 1LSB = Full Scale / 4096 [V]

A君「1LSBっていうのが、1codeあたりの電圧分解能ですよね。推奨回路だとVREFPピンにVDD/2を入力しているから、VDD=5Vの時に1.22mVですね。つまり±20mVは±16LSB」
K先輩「いいね。じゃあ次は電流感度。電流センサーの『電流感度』と、ADCの『Full Scale Range』から計算できるよ」
A君「……うーん。単位がmV/Aだったり、Vだったり、わかりにくいなぁ」
K先輩「1Aの電流変動量がADC出力で何LSBかを計算すると良いわ」
A君「えーと、電流感度は60mV/Aだから、1Aあたり60mVが電流センサーの出力電圧変動量になる。この60mVを1.22mV/LSBで割ると49LSB」
K先輩「そう。電流センサーとADCのトータルでは、49LSB/Aという電流感度になるね。厳密にはADCの『Gain Error』も関わるけど、十分小さいから無視。この推奨回路だと、電源が変動しても49LSB/Aは変わらないよ」
A君「VREFPピンにVDD/2を入力して、ADCもレシオメトリックにしているから?」
K先輩「当たり。例えばVDD=5.5Vに変化したら電流センサーの電流感度は10%増加した66mV/Aになる。一方、ADCのFull Scale Rangeも10%増加しているので1LSBは1.34mV(=5.5/2^12)になっている。割り算すると、49LSB/Aね」
A君「だいぶ使い方のイメージがついてきました」

K先輩「最後に応答性。電流センサーの『周波数特性』とADCの『Full Power Bandwidth』、それに重要なのはボード上のRCフィルタ時定数ね」
A君「電流センサーは1000kHz、ADCは25MHzです。これは低い方で考えればいいですよね。つまり1MHz」
K先輩「RCフィルタ時定数は、電流センサーの出力とADCの入力の間にあるRCフィルタのこと。4.7Ωと1nFの場合、カットオフ周波数は33.8MHzだね」
A君「じゃあ結局、1MHzということですね」
K先輩「今は十分高くしているけど、電流センサーのノイズを落としたいときは、もっと帯域を絞るでしょ? カットオフ周波数が1MHzを下回ったら、このRCが応答性を制限するようになるわ」
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次回の配信は10/4の予定です。

図1. CQ3303とAK9235回路図
図2. CQ3303データシート項目抜粋
図3. AK9235データシート項目抜粋

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