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HOMEPR News > 物質・材料研究機構(NIMS)大型スーパードライルームでの露点管理

ヴァイサラ株式会社

物質・材料研究機構(NIMS)大型スーパードライルームでの露点管理

事例

  • 2017/04/19 00:00

*記事はVaisala News 2015年5月発行に掲載されたものです
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物質・材料研究機構 ナノ材料科学環境拠点 運営総括室 久保佳実室長は、低炭素技術を開発するための国をあげた「ALCAプロジェクト」の次世代蓄電池チームのチームリーダーとして「リチウム空気二次電池」について電極反応からセル化までの幅広い基盤技術を開発されており、基本性能の実証と実用化に向けた応用実験を長期的なスパンで位置づけ、研究に取り組んでおられます。低炭素社会を実現するには、蓄電池のエネルギー密度を大幅に向上させ、コストを抜本的に低減する事が求められます。「リチウム空気二次電池」は、発電に酸素を使用しますが、 酸素は発電の際に空気中から無限に取り込めるので電池内にあらかじめ詰め込んでおく発電材料を少なくする事ができ、超小型で大容量の電池を作る事ができます。充電式の空気電池が実用化されれば、私たちの生活が一変する「究極の電池」として注目されています。

課題
電池中のリチウムは水分に反応してしまうため、開発製造工程では、ドライルーム環境は不可欠です。通常のリチウム電池によりもさらに厳密な管理が、リチウム空気二次電池には必要であると言われています。実用化する上で、量産化の際の許容限界露点を見極める事が重要で、高度に制御された超低露点の作業環境を担保する事が必要要件となります。NIMS蓄電池基盤プラットフォーム内には、超低湿度環境を実現するために、世界トップクラスの面積を誇る80㎡のスーパードライルームが設置されています。このドライルーム内は無人時に通常露点温度-90°Cに到達するよう設定されていますが、最大5名入室すると約-40°C位まで大きく上昇するため、露点計測は実測だけでなく、吹き出し位置や換気位置を決定するためにシミュレーション予測が必要でした。このため、要件を満たす事ができる信頼性が高く、応答速度が速い高精度の露点計が求められていました。また、吹き込み口では-100°C近くになるため、このような過酷な条件下でも、信頼性が高く、微細な変化にも対応できる計測機器を探していました。従来はプロトタイプの組み立てや分析作業はグローブボックス内で行う事が一般的でしたが、狭い空間の中での作業は操作性が悪く、組み立て作業も困難でした。

ソリューション
ドライルームの納入メーカーである、新菱冷熱工業(株)様の中央研究所では、NIMS様のスーパードライルームの要件を満たす露点計選定のために、他社製品と一連の比較テストを行い、応答速度、精度に明確な差が確認された結果、ヴァイサラ社のDMT152が選定されました。(図1)
過酷な環境で信頼性の高い計測ができる露点計測機器は極めて限られており、他社製品では保証露点温度内であっても、実際のテストでは、よい結果が得られない製品もありました。また鏡面式の露点計は、メンテナンスの負担が大きく、コストが高い事や製品の大きさなどからも長期の使用には不向きだと判断されました。加えて、他社メーカー側の校正やサービスの対応に不安があった事もヴァイサラを選択する決め手となりました。

現在このドライルームでは、ヴァイサラDMT152がドライルーム内に8台と除湿装置に2台の合計10台使用されており、運用された過去1年間を通してトラブルもなく、計測値の安定性・正確性を評価頂いています。水分の偏りを作らないようにするために、サーキュレーターで常時ドライルーム内を撹拌されるなどの対策とともに、事10台(室内8台)での継続的なモニタリングを実践され、異常が発生すればすぐに検知が可能です。また、入口にはドライルーム内の露点分布モニターが設置され、超低露点環境での微細な変化が可視化して提示されています。入室者を目視する事もなく、人の位置が露点の変化だけで素早く認識できる事は国内外からの多くの視察者を驚かせています。DMT152の応答速度が速いため、見学に来た方々に露点の信憑性を示しやすい事が大きなメリットとなっています。また大型の超ドライルーム内では、高度な露点管理がなされる事で、グローブボックスとほぼ同じレベルの露点環境下で電池試作や、電池特性評価を自由に実行でき、ドライルーム内で電池を解体して分析評価をする事が可能になるなど、作業効率が大幅に向上し、より大きなセルやスタックを用いた最先端の実験が可能となります。

メンテナンスについてもDMT152の場合はオートキャリブレーション機能の自動補正によりメンテナンスが容易になります。高精度な計測による研究結果を求められる場合は測定機器のトレーサビリティの提出も要求される場合もあり、定期的校正を受ける事で、論文のデータの信頼性を高める事ができるという利点もあります。日本国内のリチウム電池開発において研究開発開始当初から多くの研究機関さまへの導入実績があるヴァイサラは、今後も研究機関や企業様とのコラボレーションを通して、最先端技術の開発に貢献をしていきたいと願っています。

DMT152をはじめとする当社の露点計測機器は下記の展示会でも展示予定です!
5/24-26 人とくるまのテクノロジー展2017横浜  ブース番号39
6/28-30 人とくるまのテクノロジー展2017名古屋 ブース番号148

【お問い合わせ先】
 産業計測営業本部
 E-mail: sales.japan@vaisala.com

図1 静電容量式露点計の性能実験 
NIMSスーパードライルーム
スーパードライルーム内DMT152

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