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Special Stage 富士通マイクロエレクトロニクスの挑戦 〜進化を支える技術力〜

アナログ商品事業部座談会「ラインアップ拡充」と「スタッフ教育プログラム」で 売れる汎用品と販売体制の整備へ 電源ICのマーケティング/販売推進担当者が明かす次の一手
半導体ビジネスでは,今後,カスタム品のニーズ縮小が予想されるなか,いかに汎用品にシフトしていくかが課題だ。富士通マイクロエレクトロニクスで「電源IC」を担当するアナログ商品事業部は,汎用品事業を強化するために,お客様にとって選びやすい汎用品の提供と,より広く販売できる体制作りに取り組んでいるという。その具体的な方針を,同社と,グループ企業で国内営業を担当する富士通エレクトロニクスのキーマンが討論した。
座談会参加者
富士通マイクロエレクトロニクス
アナログ商品事業部
マーケティング部長
長屋 清永氏
富士通エレクトロニクス
汎用品ビジネス部
汎用品販売推進部
アナログ商品課長
早川 俊之氏
富士通エレクトロニクス
汎用品ビジネス部
汎用品販売推進部
アナログ商品課
アプリケーションエンジニア
関根 景太氏

長屋今,富士通マイクロエレクトロニクスが全社的に掲げている方針のひとつが,「汎用品事業の強化」です。電源ICを手がけるわれわれアナログ商品事業部も,汎用品ビジネスをどうやれば強化できるか,日々施策を練っています。汎用品はある意味「ネジ」や「クギ」みたいなもので差異化が難しいところが,お客様の要求仕様に特化して作るカスタム品との大きな違いです。差異化のための商品コンセプト,すなわち「切り口」が必要と考えています。

早川「富士通グループの製品と海外商材」の営業と技術支援を担当する富士通エレクトロニクスでは,2007年10月の発足と同時に「汎用品ビジネス部」を設立し,汎用品事業の強化を進めています。汎用品事業強化のアプローチは,主に2つあると考えています。「売れる汎用品を作ること」と「汎用品を売れる体制を作ること」です。

関根売れる汎用品を作るという点では,やはり先ほど長屋が指摘したように「差異化」がポイントになると考えます。しかし汎用品である以上,複数のお客様のニーズを横断的に満たす必要もあるわけで,そのバランスの難しさが汎用品事業の特徴ともいえます。差異化できないまま単なるコスト勝負になってしまわないためには,システム全体でのメリットをお客様に提供するのもひとつの方法かと思います。

図1 MB39C006AとMSC1007との応用例
(図はクリックで拡大表示できます)

長屋システム全体のメリットを提供するには,これまで以上にお客様のアプリケーションに熟知することが必要ですね。それを当社でうまく実現しているもののひとつが,ノートパソコン用の充電制御用ICでしょう。ニッケル水素電池からリチウムイオン電池へ移行する際に,いち早く充電制御用ICを市場に投入できたことで国内のみならず,台湾の大手メーカーなどにも広く採用され,ノートパソコン分野でのノウハウはかなり蓄積できています。こうしたアプリケーションのノウハウを活用していきたいですね。

早川アプリケーションのノウハウは当社にもあります。当社が持つ基盤商品とのコラボレーションの成功例として,SDカードやSDHCカードのブリッジ用LSI(MSC1007)の電源として最適なMB39C006Aが挙げられるでしょう。さまざまなアプリケーションがある富士通グループの総合力を活かし,他の商品と組み合わせた提案でお客様の価値向上をもたらすことができます。

プラットフォームを持つ企業と協業進める

図2 MB39C308 LPIA対応 6チャネル 降圧DC/DCコンバータIC
(図はクリックで拡大表示できます)


関根社外とのコラボレーションを図るならば,やはりプラットフォームを持っているところ,すなわち設計の上流のお客様に積極的に提案したいですね。アプリケーション単位でのリプレースは,お客様にとっては互換性が気になるはずなので,大胆な価格戦略を仕掛ける必要があるなど,相当なハードルがあると思うからです。

長屋最近話題の超小型PC(UMPC: Ultra Mobile PC)やMID(Mobile Internet Device)に,当社の電源IC「MB39C308」を採用していただいたのは,プラットフォームを持つインテル様とのコラボレーションがきっかけでしたね。もともとインテル様から要求仕様は来ていましたが,富士通としての判断でその要求仕様を満たした上でさらなる機能を付け加えて汎用品化しました。コラボレーションから汎用品を生むというアプローチは,大いに有効だと思います。

関根コラボレーションの種を見つけるために,私はお客様を訪問した際,必ず最後に「何か困っていることはありませんか?」と尋ねるようにしています。その答えがすぐ何らかのビジネスに発展することは実は少ないのですが,そうした働きかけを続けていくことが,きっとどこかで役に立つだろうと考えています。

早川その「困っていること」に対して確実にソリューションを提案するためには,やはりもう少しラインアップの拡充が必要ですね。カスタム品をベースに汎用品を展開してきた経緯があるため,特に電源電圧の高いところや低いところの品揃えが少ないのは否めません。

図3 汎用品 電源ICラインアップ
(図はクリックで拡大表示できます)
※2008年11月現在


長屋それはわれわれも承知していて,今後はそうしたラインアップが少ないところをカバーする製品の拡充を計画しています。具体的には,高電圧の分野では35〜40V対応のもので,プリンタや複写機などOA機器の市場に向けて展開していきます。ほかには24V対応でスイッチングFETを取り込んだICも開発中です。また低電圧では5Vと3.3V対応の新しいICを,中国の成都(四川省)にあるデザイン・センターにおいて8品種開発中で,まもなく最初の評価サンプルを公開できる予定です。

関根24V対応は,特に産業機器への提案には必要なものです。今まで当社が強かった民生機器の分野だけでなく,産業機器分野に足場を築く存在になると思います。


お問い合わせ
富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
アナログ商品事業部 マーケティング部
〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜2-10-23
野村不動産新横浜ビル
TEL. 045-755-7033
http://jp.fujitsu.com/microelectronics/