電源用IC
電源用ICのコーナーでは,アプリケーションに合わせて変換効率や電圧制御などが可能な各種のデバイスを展示した。同期整流降圧DC/DCコンバータICの「MB39A130A」「MB39A138」は,出力電圧の変動を抑えたIC。高速のコンパレータが出力電圧の低下を検出したら,パルス信号を出すことでフィードバックをかけて,電圧変動を最小限にとどめるICだ。低オンデューティ対応で入出力の電圧差が大きいアプリケーションに適しており,デジタルテレビやセットトップボックス,複写機などの用途を想定しているという。
また,ノートパソコン用のリチウムイオンバッテリー充電用の電源IC「MB39A132」「MB39A134」は,搭載するバッテリーのセル数に応じて,プリセットした出力電圧に切り替えられる機能が特徴だ。外付けの抵抗を使うことなく,CELLS端子の入力論理を切り替えることで,2セル,3セル,4セルいずれにも対応した充電電圧を1パッケージで出力できる点がポイント。Nch/Nch同期整流のMB39A132は,電源投入時に過大な電流が入らないようにするソフトスタート機能も備えている。
1つのアプリケーションで必要とする複数の電圧を出力するICも出展した。大画面の液晶パネル用の「MB39C313」は,タイミングコントローラ,ソースドライバー,ゲートドライバー2種類の各出力電圧を,1つのチップで供給できるICだ。カスタム品では実現していた1チップ化だが,汎用品として開発したのがこのMB39C313で,ミドルレンジやローエンドの液晶テレビのほか,海外メーカー向けにも提供していく。倍速駆動の機能に対応した液晶が増えていることを受けて,今後は120Hz駆動のデバイスも開発する方針という。
実際に各種のアプリケーションに組込まれた電源用ICの紹介も行われた。携帯端末用の電源IC「MB39C316」が採用されたモバイルWiMAX用チップセットは,チップセットと必要部品を合わせたモジュール全体でも12mm角のサイズにまで小型化。さらにモジュールでのスタンバイ電流を0.5mAに抑え,端末の小型化と長時間駆動を実現した。
また,携帯電話用電源ICの「MB39C311A」を搭載したW-CDMAとGSM/GPRS用携帯電話も紹介。オーディオのインタフェースとワンチップ化することでチップ面積を従来比で2割削減しているが,同時に電源からのノイズ対策も施されており,電源のスイッチングノイズがオーディオに影響を与えないようになっている。省電力化もはかられており,待ち受け時は約15%,音楽再生時は約50%それぞれ従来品から消費電力を削減したという。