TDK株式会社
フラッシュメモリ応用デバイス部
ESSビジネスユニット
ASIC開発セクション
田窪 謙一 氏

世界の製品開発に貢献する
電子部品リーディングメーカー

 パソコンやスマートフォンなどの電子機器からハイブリッドカーまで,私たちの周りにあるほとんどの製品には,多種多様な電子部品が使われている。スマートフォンが手の平に収まるほどのサイズでありながら高速に通信できるのも,ハイブリッドカーがバッテリーの性能を最大限に引き出しながら優れた燃費を実現できるのも,小型で高性能な電子部品があってこそといえる。

 1935年に「東京電気化学工業株式会社」として設立されたTDKは,日本を代表する電子部品メーカーの1社である。特に磁気を応用した技術や製品に強く,ハードディスクドライブ用の磁気ヘッドでは世界的なシェアを誇っている。

 そんな同社が最近ビジネス展開している分野の1つが「半導体ストレージ(SSD:Solid State Drive)」製品だ。これは,デジタルカメラなどにも利用されているフラッシュメモリを核に構成する記憶装置のこと。製品の構造上,駆動系の機構部品がないため,振動や衝撃に強いといった特長がある。

 同社のSSD製品は,特に信頼性の面で評価が高く,店舗のレジスター,セキュリティ機器,大型のゲーム機,工場の工程制御機器など,業務用・産業用機器の分野で多くの実績を持っている。

仕事を任されて得た自信
挑戦とサポートの中で若手が育つ

 入社4年目のフラッシュメモリ応用デバイス部の田窪 謙一氏は,SSD製品の心臓部ともいえるコントローラLSI「GBDriver(ギガバイトドライバ)」の制御ソフトウェアの開発を担当している。

 「フラッシュメモリそのものは,ベンダーや世代ごとに動作の仕組みが異なります。各種機器メーカーのお客様にとって,その違いに対応しながら機器を開発するのは非常に手間がかかります。しかし,当社のSSD製品では,GBDriverで違いを吸収。お客様はフラッシュメモリの仕様を意識することなく,機器を開発することができます」と田窪氏は言う。

 また,先に述べたように,同社のSSD製品は,業務用・産業用機器に採用されることが多い。これらの機器は,数年単位,あるいは10年以上という長期にわたって使用されるため,SSD製品には非常に高い信頼性が求められる。そのため田窪氏らエンジニアたちは,フラッシュメモリ素子の性能を最大限まで引き出したり,電源異常,温度上昇といったシステム障害から記録されたデータを保護するための技術をGBDriverに組み込んでいる。


TDKテクニカルセンター外観

 もちろん製品を供給する前には徹底した信頼性試験も実施される。「情報の読み出し・書き込みにおける様々な障害を想定し,試験を実施しています」と田窪氏。どんな条件でもメモリのデータが失われないことを徹底的に確認した上で,製品を世の中に送り出しているのである。

 学生時代は光センサー制御システムのソフトウェアを研究していたという田窪氏。その経験から,ハードウェアと連携して動作するソフトウェア開発の道に進みたいと考えTDKを志望した。

 とはいえ,GBDriver の開発部署に配属されてからはフラッシュメモリ素子の動作も理解しなければならず,苦労の連続だったと田窪氏は振り返る。「ソフトウェア開発については一通りの知識を持っていたつもりでしたが,課で開かれる定例のミーティングに参加しても,はじめのうちは先輩方が話している言葉の意味すら理解できないこともありました」。

 しかし,入社2年目のあるきっかけが田窪氏に成長を実感させ,大きな自信になっているという。「ある重要な機能の開発を任されたんです。当時の私にとってはとても難しい課題だったのですが,設計完成度を落としてはいけないという緊張感の中で仕事ができたことで『成長』を実感できました。それに,まだまだ設計経験が浅かった私を周囲が一人前のエンジニアとして扱ってくれたこともうれしかったですね」。先輩がうまくサポートしながら若手に仕事を任せ,エンジニアの育成を果たしていく。そんな同社の社風の一端がうかがえるエピソードだ。

勉強熱心な先輩の存在に刺激され
見えてきた未来の自分の姿


田窪氏が開発に携わったGBDriverを搭載したSSDモジュール「SHG2Aシリーズ」。高速,高信頼性,長寿命を実現している。 (クリックで拡大します)

 経験を積み,仕事の範囲も少しずつ広くなった今,田窪氏は,将来の目標が徐々に見えてきたという。「ソフトウェア開発だけにとどまらず,製品全体を企画したり,お客様ごとに最適なSSDを提案できるような技術力や知見を蓄えていきたいと考えています」。

 そのような考えを抱くようになった理由の1つが先輩の存在だ。開発に真摯に取り組む姿や,新しい技術に対して常に勉強を欠かさない姿勢が田窪氏にとって目標になっているのである。「私も勉強しているつもりでしたが,それ以上に熱心な先輩の姿を見て『あんなに努力をしているんだ』と驚きました。同時に,仕事に対する責任感やエンジニアとしてのプライドのようなものを感じました。また,研修や教育制度でエンジニアとしての成長をバックアップしてもらえる点もありがたいですね」(田窪氏)。そんな環境が,田窪氏の責任感を育て,仕事に対するモチベーションにつながっているのだ。

 実際,田窪氏は周囲のサポートのもと,目標の達成に向けて着実に歩みを進めている。例えば,現在,田窪氏が取り組んでいるのが,SSD製品を組み込んだシステム全体の解析だ。顧客のシステムに近い条件を想定して性能などを詳しく分析し,次世代のコントローラ開発に活かすのである。単なるソフトウェア開発から一歩進んで,システム的な観点で仕事を任されるようになった証といえる。

 「フラッシュメモリの分野は進歩が早く,常に勉強の連続です。一方,それは市場がまだまだ広がり続けているということでもあります。自分の手がけたSSD製品が,もっとたくさんの機器に組み込まれ,社会に貢献することを期待しています」と田窪氏。TDKの堅実かつ新進な風土のなかで,田窪氏もエンジニアとして成長を遂げていくに違いない。

※ 会社名、製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。

Corporate Data

会社情報

資本金
326億4,200万円(2010年3月現在)
社員数
連結 80,590人, 単独 3,572人( 2010年3月現在)
設立
1935年12月
事業内容
電子部品(受動部品,磁気応用製品,その他)の開発,製造,販売

採用情報

採用職種
【技術系専門職(予定)】
(1)電子デバイス/電子部品開発・設計 (2)回路設計 (3)材料開発 (4)プロセス技術
(5)生産技術 (6)品質保証 (7)SE(システムエンジニア) (8)知的財産
(9)SCM(サプライチェーンマネジメント)
採用実績大学
大学・高専
2008年〜2010年 定期採用の実績 96校
採用実績学科
技術系:電気・電子,物理,化学,材料,機械,経営工学系の全学部全学科
事務系:学部・学科不問
勤務地
東京(中央区),千葉(市川市,成田市),秋田(にかほ市),長野(佐久市),
山梨(南アルプス市),静岡(牧之原市) ほか 各事業所,営業所
2011年入社予定数
技術系47人,事務系11人
初任給
修士了 月給 22万8500円  
学部卒 月給 20万5500円 (2010年4月初任給実績)
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お問い合わせ

TDK株式会社
人事教育部 採用担当:亀田, 森, 森安
〒272-8558 千葉県市川市東大和田2-15-7
TEL : 047-378-9233
E-mail : gsaiyou@jp.tdk.com
URL : http://www.tdk.co.jp/