Focus On! PR
Intersil
液晶ディスプレイや液晶テレビの価値を高める,インターシルのLEDバックライト・ソリューション

相子 和也氏
相子 和也氏
インターシル
ビジネス・デベロップメント・マネージャー

液晶テレビや液晶ディスプレイのバックライトとしてLEDを採用する動きが広がっている。消費電力が少なく動作寿命が長いLEDは,機器の小型化と軽量化が可能なほか,再現できる表示色域を拡大できるといったメリットがあり,ディスプレイの付加価値向上に結びつく。このようなバックライト用途に適したLEDドライバソリューションを提供するのが,ミクストシグナルおよびパワーデバイスのリーディングカンパニーであるインターシルだ。安定した裸特性と豊富な機能を特徴とする。

 LEDの応用範囲が液晶テレビやディスプレイのバックライトにも広がってきた。LEDバックライトは,従来用いられている冷陰極管(CCFL)に比べて,コストの点ではまだ高いものの,機器の薄型化および軽量化につなげられる,消費電力が小さい,色域を広くできる,水銀を使用していない,動作寿命が長い——といったメリットがあり,今後の市場拡大が見込まれている。

 バックライトLEDの駆動にはさまざまなノウハウが必要だ。たとえば,順方向電圧のばらつきの大きいLEDストリングからムラのない一定の明るさを引き出すには,電源電圧に左右されない高精度な定電流駆動が不可欠なほか,ユーザーの利用状況や周囲環境に応じた広範囲な輝度調整機能などが必要になる。

 このような高い技術が必要とされるLEDバックライト・アプリケーションに適したLEDドライバを提供しているのが,ミクストシグナルおよびパワーデバイスのリーディング・カンパニーであるインターシルだ。

プロセッサの電源制御で培った技術で
高速・高安定なレギュレーションを実現

図1 LEDドライバISL97635/ISL97635Aの特徴
図1 LEDドライバISL97635/ISL97635Aの特徴(クリックで拡大します)


図2 ISL97635/ISL97635Aのブロック図
SMBusを介して左下のレジスタ群を設定することでさまざまな機能を制御できる。外付け部品はごくわずかだ。(クリックで拡大します)

 インターシルのLEDドライバの特徴のひとつが電流源の優れた過渡特性だ。LEDの輝度は流れる電流によって変化するため,ドライバにはさまざまな条件下でも安定した出力特性が求められる。ここで一般に課題になるのが,「入力ライン電圧の変動や,LEDの輝度調整に伴う系の不安定さです」とインターシルでビジネス・デベロップメント・マネージャーを務める相子和也氏は説明する。

 LEDの輝度は一般にLEDに与える電流をPWM(パルス幅変調)によって制御する。高速にLEDをオン/オフし,その比率を設定することで,人間の目に見える輝度を変える仕組みだ。PWMのデューティ・サイクルが100%のとき,すなわちLEDが常時点灯の状態のときに輝度は最高になり,PWMのデューティ・サイクルを小さくするにしたがって人が感じる輝度は下がっていく。

 このとき,PWM信号の変化に伴って,LEDを流れる電流は高い周波数で急激な変化を繰り返すため,LEDドライバの出力段が安定していないと帰還信号の位相遅れなどによって発振などのトラブルが生じてしまう。「そのため,他社品の多くは,最小デューティ・サイクルを10%から15%程度にしか下げることができませんが,ISL97635/97635A(図1,図2)やISL97636/97636Aに代表されるインターシルのLEDドライバは,1%から100%の範囲でデューティ・サイクルを設定することができます。ディスプレイの輝度調整範囲を広く確保できるほか,安定かつリニアな輝度調整が可能になります(相子氏)。入力ラインの変動などにも強いという。

 同社がこのような制御を実現した背景には,これまで培ってきた電源制御のノウハウの存在がある。「インターシルはIntel Pentiumプロセッサなどに対応した電源レギュレータICを古くから手がけてきた経験があり,現在もプロセッサ用電源のベンダーとしては世界トップクラスにあります。消費電流がアクティブ状態とスリープ状態とで数十A単位で変化するプロセッサ電源には,急激な負荷変動への追従が不可欠の要件として求められますが,このような電源のノウハウをLEDドライバにも適用しています」と相子氏は説明する。

製品の信頼性と安全性の向上に貢献する
多様な故障モードに対応した保護機能

 インターシルのLEDドライバの特徴のもうひとつが,充実した保護機能である。バックライト応用では輝度ムラの低減と明るさの確保を目的として,一般に数十個から数百個のLEDを使用しなければならない。そのため,LEDの故障や実装不良など,さまざまなケースに対応した保護機能の搭載が製品安全上も望ましい。

 そこで同社は,さまざまな故障モードに対応した保護機能をISL97635/97635AやISL97636/97636AなどのLEDドライバに搭載した。「ブレーン・ストーミングなどを通じてさまざまな故障モードを想定し実装しています。ここまでインテリジェントな保護機能を備えたLEDドライバは他社にはないでしょう」(相子氏)。

 具体的には,過電圧保護(オーバーボルテージ・プロテクション),出力短絡保護,過温度保護といった一般的な保護機能に加えて,LEDストリング切断保護,LEDストリング内短絡,LEDストリング短絡,突入電流保護,LED劣化保護,UVLO(アンダーボルテージ・ロックアウト)保護,出力短絡からの自動復帰などである(表1)。必要な外付け部品は入力と出力を遮断するFETのみで済む。

表1 ISL97636/ISL97636Aの保護機能の比較
ISL97636/A
一般的な他社製品
過電圧
あり
あり
LEDストリング切断
あり,開放列をHi-Z化
あり
LEDストリング内短絡
あり,開放列をHi-Z化
なし
LEDストリング短絡
あり,開放列をHi-Z化
なし
出力短絡
あり,VinとVoutを分離
あり,Vinの保護なし
突入電流 あり なし
過温検出 あり,2段階 あり,1段階のみ
LED劣化 あり,電流を自動適合 なし
UVLO あり,全入力を保護 なし
出力短絡の自動復帰 あり,自動再起動 なし

PCディスプレイから液晶テレビまで
幅広いソリューションをトータルで提供

 ここで同社のLEDドライバ・ソリューションを紹介しよう。先に取り上げたISL97635/97635Aはノート・パソコンのバックライト駆動に適した白色LEDドライバだ。9個または10個のLEDストリングをISL97635は8チャネル(ISL97635Aは6チャネル)駆動できる。電流は9個ストリング(総計72個)の場合で各30mAだ。PWMのデューティ・サイクルやDC電流値はSMBusからプログラムできるほか,外部からPWM信号を与えることも可能だ。できるだけ少ない外付け部品で回路を構成できるように高集積化が図られているため,液晶ディスプレイの額縁部分となる狭い領域への実装も問題ない。前述のとおり保護機能も充実している。

 ISL97636/97636AはSMBusを搭載していない点を除いて機能はISL97635/97635Aと同じだ。コストを抑えたいシステムに適する。


写真 ISL97635の評価ボード

 このほか,ISL97678はグルーピングによってRGB LED(RGGB LED)の駆動が可能なLEDドライバだ。ハイエンドのノートパソコンあるいは単体液晶ディスプレイのバックライト向けである。バックライトに白色LEDではなくRGGB LEDを使うことで,ディスプレイの色域を一般的なsRGBクラスからプロカメラマンにも通用するAdobe RGBクラスにまで拡張できるため,機器の付加価値向上が図れるだろう。

 液晶テレビのバックライトにはPD980039が適当だ。96個の白色LEDまたはRGGB LEDを駆動できる。テレビのサイズ(インチ数)にもよるが,1台あたり20個ないし50個のPD980039を用いる。PD980039はLVDS(Low Voltage Differential Signaling)に対応した制御バスを備えているため,上位コントローラからさまざまな機能を設定することが可能だ。同社が提供する照度センサーをバックライト部分に実装すれば,バックライトの劣化検出や領域ごとの細かい制御も可能になる。

 「当社ではこのようなソリューションだけではなく,LEDドライバ回路に関するさまざまなノウハウや技術情報を設計者の皆様に提供しています(写真)。お客様の製品を支えるパートナーとして,これからもニーズに応えるソリューションの提供に努めていきます」と相子氏は語る。インターシルのソリューションによって新たな価値を備えた液晶ディスプレイや液晶テレビの登場が期待される。




製品に関するお問い合わせインターシルの最新製品案内インターシルの最新製品案内

お問い合せ

インターシル株式会社
〒108-0073 東京都港区三田3丁目11-36 三田日東ダイビル6F
Tel:(03)5439-2311 Fax:(03)5439-2300
URL: http://www.intersil.com/

Tech-On!トップページへ