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光スイッチの応用をLANや機器間インタフェースに 広げるためのパートナをのぞみフォトニクスが募集
高速かつ小型,低コストの光スイッチの応用分野を拡大するためのパートナ企業の募集を,のぞみフォトニクスが開始した。同社の技術は,従来長距離通信が中心だった光スイッチの応用分野を,装置間,ボード間,チップ間のインタフェースまで広げる可能性を秘めている。今回応用分野を開拓しようとしている光スイッチ技術は,独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO 技術開発機構)の産業技術実用化開発助成事業による開発支援の成果である(NEDOの活動や他の支援企業については「ベンチャー・中小企業WATCHER」を参照)。なお同社は,2005年1月19日から21日に掛けて東京ビッグサイトにて開催される光通信専門の技術展「第5回 ファイバーオプティクスEXPO」で技術の詳細を展示する。 応用分野の拡大にはn秒レベルのスイッチ動作が必須 同社の光スイッチ・チップ技術は,5Vと低電圧での駆動が可能な導波路型であり,5n秒以下と高速でのスイッチの切り替えが可能である。加えて,8チャネル×8チャネルのスイッチで従来10cm角だった大きさを2cm×0.5cmに小型できる。コストの面でも量産時には約1/10に削減可能である。導波路には,不揮発性メモリ向け強誘電材料として用いられているABO3型ペロブスカイト酸化物であるPb1−xLax(ZryTi1−y)1−x/4O3(PLZT)薄膜を初めて実用化している。 同社の光スイッチ技術は,5Vと低電圧での駆動が可能な導波路型である。長距離通信での光スイッチ方式の主流になると言われている機械式やMEMS型には存在する稼動部がない点が特徴である。このためスイッチ動作が,機械式やMEMS型の数m秒であるのに対し,数n秒と高速である。導波路型には,熱光学効果を用いる石英導波路やポリマー導波路など別方式のスイッチがあるが,これもスイッチ動作が数m秒である。これら他方式の光スイッチは,長距離通信におけるバックボーン・ネットワークに向けたバースト・スイッチングやパケット・スイッチングには利用可能である。しかし,ストレージ機器間を繋ぐSAN(storage area network)やLAN(local area network),各種インタフェースのように通信先を頻繁に切り替えながら動作する必要がある用途n秒レベルのスイッチ動作が必要な用途には使えない。 高速スイッチとして,同社の技術と同様の導波路型であるLiNbO3スイッチ,化合物半導体スイッチ,SOAゲート型スイッチがある。このうち,LiNbO3スイッチは駆動電圧が高くスイッチ動作は100nsが限界である。また化合物半導体スイッチは結合損失や消費電力の高さ,SOAゲート型スイッチはノイズや消費電力の高さに課題を残している。 二つのコア技術で51件の特許を申請 同社の光スイッチ技術は二つのコア技術を基に開発している。すでに同社は,ベンチャー企業としては非常に多い51件もの特許を申請または権利化している。 一つは,光の損失の少ないPLZT単結晶薄膜の形成技術である。光導波路に応用するためには,表面が平滑な結晶性が良好な薄膜のエピタキシャル成長技術が必要になる。従来,PLZTの気相での高品質なエピタキシャル成長は困難だった。のぞみフォトニクスは,成長基板への金属有機化合物前駆体溶液を塗布し,熱処理を施すことによって固相エピタキシャル成長を可能にしている。 もう一つは,駆動電圧の低減と電極長の低減による小型化を可能にするための導波路断面構造の設計技術とプロセス技術である。これまでPLZTでは不可能だった光導波路を上下電極で挟んだ構造を実現することによって,光伝播損失特性を悪化させることなく電場の印加効率を向上させて駆動電圧の低減をしている。現在は10Vまたは5Vでの駆動であるが,次は3.3Vでの駆動を想定した開発を進めている。 のぞみフォトニクスは自社の技術やデバイスを利用して,具体的な製品を開発する提携企業を募っている。同社は,光スイッチ・デバイスのファウンドリ・サービスやスイッチの装置開発などを担当する。ファウンドリ・サービスまたは共同開発に関しては,すでに米国の大手半導体メーカーや日本のデバイス・メーカーなどから引き合いがあるという。
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