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日本セロックシカと大日本印刷が共同でMePのデモキットを開発
C言語ベースの開発環境で画像処理IPをMePに集積

 日本セロックシカと大日本印刷が共同で「MeP(Media embedded Processor)」のデモンストレーション・キットを開発した。このデモンストレーション・キットは,画像拡大時のスケーリング表示処理に向けたもの。大日本印刷が,日本セロックシカの設計ツールと開発ボード「RC300」を使って,同社の開発した画像処理IP(バイキュービック・スプライン補間演算IP)を,MePコアのハードウェア・エンジン拡張部に集積し,その後MePコアを含むすべての回路をFPGAに実装した。両社は,MePの普及を目指し結成されたMeP共同マーケティングが2006年9月15日に開催した「MeP World 2006〜FORUM & EXPO〜」で,その詳細を発表した。
 まず,日本セロクッシカの技術部 シニアアプリケーションズエンジニア 大原隆広氏がMeP SoCの開発キットを紹介した。この開発キットは,「C言語ベースでハードウェアを設計することを念頭に置いて開発されている」と大原氏は語る。同開発キットを使えば,機能拡張を含むMePモジュールをC言語ベースで設計できる。日本セロックシカは,C言語を利用することでボトルネックとなるハードウェア,ソフトウェアの検証期間を短縮し,複雑なSoCを低リスク,低コストで素早く実現することを狙っている。
 最新のSoCはマルチコア化しており,MeP SoCもMePコアを複数個搭載するのが一般的だ。例えば,ある特定の画像処理を実行するため,いくつかのMePモジュールに機能の異なる専用のハードウェア・エンジンを割り当て,それら複数のMePモジュールで分散して処理を行う

開発キットはC言語ベースの高位設計ツールやライブラリで構成
 開発キットの中には,MePの開発ボードRC300や,C言語ベースの高位設計ツール「セロックシカのDK Design Suite」,ペリフェラル・コントローラ等のライブラリ「PDK」が含まれる。DK Design Suiteには,C言語ベースの動作記述言語「Handel-C」が用意されており,ソフトウェアとハードウェアの協調設計が可能である。MePでは,機能拡張部のDSP ユニット,UCI,ハードウェア・エンジンなど,およびその上で動作するソフトウェアとの協調設計に使う。
 また,セロックシカのPDKには,協調設計に必要なコントロール・バスやペリフェラル・コントローラのAPIが用意されている。それらAPIを使うことで,協調設計のためのインタフェースを容易に実現できる。またPDKには,多くのサンプル・コードが用意されている。例えば,そうしたサンプル・コードを使えば,メモリーのX,Yの座標データやカラー・データを与えることでフレ−ムバッファを簡単に構築できる。
 開発キットは,サード・パーティ・ツールとの連携も考慮されている。RedHat社製ソフトウェア開発環境の「GNUPro for MeP」や,ソフィアシステムズ製デバッガの「EJ-Debug for MeP/Watch Point」,Xilinx社製配置配線ツールの「ISE」などと連携し,協調設計からFPGAへの実装までが可能となっている。
 実際の設計フローは次のようになる(図2)。まず,MePコアでソフトウェアを実行する。そのプロファイリングを解析し,ボトルネックになる部分を抽出する。その結果に基づき,ハードウェアとソフトウェアのパーティショニングを行う。ハードウェア化する部分をHandel-Cで記述し,DK Design Suiteの「Cosim Manager」の環境で,Handel-CとGNUPro for MePの「SID」を使ったコシミュレーションを実行する。プロファイリングを行い所望の性能を達成していれば,DK Design Suiteの「Compiler」を使ってHDLを合成し,MePを含むHDLシミュレーションを実行する。すべての設計検証が終了すれば,論理合成を行い,最終的にFPGA用ストリーム・データに変換する。ストリーム・データをRC300のFPGAに実装し,実機で設計回路およびソフトウェアの確認を行う(図3)。その際,ソフトウェアのデバッグにはEJ-Debug for MeP/Watch Pointを使う。

図1:MeP開発キットを使ったプロトタイピングに必要なツール
図1:MeP開発キットを使ったプロトタイピングに必要なツール

図2:日本セロックシカのMeP開発キットを使った設計フロー
図2:日本セロックシカのMeP開発キットを使った設計フロー

図3:開発ボード「RC300」を使ったMePのソフトウェアのデバッグ
図3:開発ボード「RC300」を使ったMePのソフトウェアのデバッグ




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