御堀直嗣のテクニカル・インプレッション
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】マツダ・CX-5:操作に対する自然な動き、静かで気持ちのいい加速が味わえるディーゼル
マツダの次世代技術「SKYACTIV」をすべて採用した初めての車種であるSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の「CX-5」は、発売から1カ月のうちに、当初の販売計画の8倍以上となる8008台を受注したと伝えられている。しかも、ディーゼルエンジン車が受注の約7割を占め、ガソリンと半々という同…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】トヨタ自動車・レクサスGS:常に接地を保つ足回りと滑らかな加速、2.5L車はやや物足りなさも
トヨタ自動車は「レクサス GS」を全面改良した。トヨタ自動車が2005年に日本で「レクサス」ブランドを導入した際、最初に発売したクルマが「GS」だった。以来、全面改良は6年半ぶりのことになる。GSの名の由来は、グランドツーリング・セダンであり、走りの良さを身上とする4ドアセダンである。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】トヨタ自動車・アクア:プリウスより活発な加速、軽量化がもたらす優れた操縦安定性
世界一の燃費性能を誇るトヨタの新型ハイブリッド車「アクア」が、いよいよ発売された。1.5Lエンジンと減速機構付きのハイブリッドシステム「THS?」により、JC08モードで35.4km/Lの燃費性能である。当初、1.5LエンジンのTHS IIと聞いた際には、2代目プリウスのユニットを活用したのかと思…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレション】マツダ・アクセラ:運転のリズムを生み出す新型変速機、高い車体剛性と絶妙の乗り心地
「SKYACTIV」はマツダの次世代技術の総称で、エンジン、変速機、シャシー、車体の各要素技術から構成されている。その次世代技術を採り入れた車種の第2弾が「アクセラ」で、第1弾の「デミオ」ではエンジンのみに採用していたSKYACTIV技術が、アクセラではエンジンに加えて変速機にも初めて採用された。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレション】トヨタ自動車・プリウスα:Ni-MHとLiイオンで感じる走行感覚の差
トヨタ自動車の「プリウス」に、「待望の」と言っていいだろう、ステーションワゴンタイプの「プリウスα」が追加された。現行プリウスは3代目だが、2代目のころからステーションワゴンのハイブリッド車を望む声は私の耳にも届いており、その期待が、発売後9日にして約3万9000台という受注となって表れた。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】日産自動車・フーガハイブリッド:上質な乗り心地と静粛性、滑らかな制御で満足度の高い仕上がり
日産自動車の最上級4ドアセダン「フーガ」に、ハイブリッド仕様が追加された。待望の登場といえる。かつて「ティーノハイブリッド」をインターネット経由で100台販売したあとは、北米でトヨタ自動車のシステムを活用した「アルティマハイブリッド」を導入した程度で、日産からはなかなかハイブリッド車が日本市場に投…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】日産自動車・セレナ:成熟したプラットフォーム、滑らかなエンジン再始動
日産自動車の5ナンバーミニバンであるセレナが、4代目に全面改良した。ただし、プラットフォームは前型を踏襲している。だが、プラットフォームの継承は、必ずしも悪いことではないというのが、私の考えだ。そのプラットフォームを使いこなし、より成熟させれば、消費者にとって魅力的な新車へ育て上げることができる。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】スズキ・スイフト:上質さを増した運転感覚と乗り心地、デザインに欲しかった新鮮さ
スズキ「スイフト」が全面改良して、3代目となった。2代目で磨かれた走りの壮快さはそのままに、より上質さを伝える新型である。プラットフォームは2代目を開発する際も専用開発が行われたが、3代目で再び新開発したのだという。「軽量化と安全性を向上させるには、新開発する必要があった」と、開発者は語る。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】ホンダ・フィットハイブリッド:向上した静粛性と重厚さを増した乗り心地
2007年に全面変更を受け2代目となったホンダ「フィット」が2010年10月に部分改良され、「フィットハイブリッド」が新たに追加された。フィットハイブリッドのパワートレーンは、2009年2月に発売した2代目「インサイト」の「IMA(Intelligent Motor Assist)」を踏襲する。と…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】マツダ・プレマシー:熟成が進んだプラットフォーム、高い操縦安定性と乗り心地のバランス
マツダのコンパクトミニバンである「プレマシー」が全面改良した。といっても、プラットフォームは従来型を踏襲しており、車体寸法はほんのわずか拡大されただけで、ほぼ従来型と同じといっていい。ホイールベースにも変わりがない。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】日産自動車・ジューク:十分な動力性能と高い操縦安定性、道行く人の視線を集める1台
日産自動車の「ジューク」は、新登場のコンパクトスポーツクロスオーバー車である。日産には、ムラーノやデュアリスといったSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)があるが、ジュークは、単にそれらの延長線上にある小型SUVではないと日産はいう。SUVとコンパクトスポーツカーの二つの特徴を結合させた、ま…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】Volkswagen・ゴルフ TSI Trendline:1.2Lでも不足のない動力性能、印象的なアイドリング振動の少なさと優秀な燃費
ドイツVolkswagen社の「ゴルフ」に、新エンジン「1.2L TSI」が搭載された。Volkswagen社は、2007年1月から、直噴ガソリンエンジンと過給システムを組み合わせたTSIエンジンを日本市場に登場させている。最初に搭載されたゴルフGTでは、低速用のスーパーチャージャと、高速用のター…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】ホンダ・CR-Z:軽やかで上質な運転感覚、メータの見にくさで魅力半減
「クルマ好きが自慢できるスポーツカーにしたい」。開発責任者がそう意気込みを語るホンダの新型ハイブリッド車「CR-Z」がいよいよ発売された。それは、近年運転したホンダ車のなかで、最も感動を覚えた1台であった。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】Mercedes-Benz Sクラス HYBRID:始動や運転で違和感なし、2tを超える車体の割に優れた燃費
ドイツDaimler社の「Mercedes-Benz Sクラス HYBRID ロング」は、輸入車初のハイブリッド車として、2009年9月から日本市場に導入された。アトキンソンサイクルを採用した排気量3.5LのV6エンジンに薄型モータを組み合わせ、変速機はトルクコンバータを持つ7速自動変速機「7G-…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】トヨタ・プリウス:操安性と乗り心地が向上、高速燃費は23~24km/L
トヨタ自動車の「プリウス」が全面変更を受け、3代目となった。発売1カ月で18万台を受注し、納車は来年4月以降になるという人気である。燃費と動力性能の改善もさることながら、試乗してまず感じるのは、操縦安定性と乗り心地の向上である。2代目は「カローラ」のプラットフォームを基にしてきたが、新型では「オー…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】スバル・レガシィ:高い静粛性とチェーン式CVTによる軽やかな加速、やや持て余す大柄な車体
富士重工業の「レガシィ」が全面改良され、5代目となった。乗る全員が快適に移動できることを目指したという。初代誕生の1989年から20年という時の流れによって、初代レガシィオーナーだった人も年齢を重ね、スバルらしい走りの良さは愛するものの、快適さにも期待するようになったのではないかと、5代目レガシィ…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】トヨタ・ウィッシュ:印象的な静粛性、2.0Lにも欲しいECOモード
トヨタの3列シート乗用車「ウィッシュ」が6年ぶりに全面改良された。初代は2003年1月に登場し、累計販売台数を55万台以上に伸ばした。2代目となる新型ウィッシュも、基本は5ナンバー車だ。3ナンバー車のエアロボディと標準ボディの違いは、言われないと気付かない程度にとどまる。初代の人気を踏まえ、強すぎ…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】ホンダ・インサイト:低価格でよく仕上がったハイブリッド車、視界の悪さは要改善
低価格を打ち出したホンダの新型ハイブリッド車「インサイト」に試乗した。実質燃費は安定してオンボードコンピュータ上の表示で18~19km/Lを維持する性能を備え、走りも軽快で、なかなか快適な走行感覚のハイブリッドカーに仕上がっていた。
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】ホンダ・アコード:やや物足りない発進加速、上質なセダンだが価格や位置づけに疑問も
ホンダの中型セダン/ワゴン「アコード」が、6年の歳月を経て全面改良され、8代目となった。ベースになったのは、1年前に全面改良された「インスパイア」である。このプラットフォームを生かしながら、ホイールベースを短縮した。新型アコードは、一見したところインスパイアと車格に差があるとは感じにくいほど立派に…
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【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】スズキ・アルトラパン:適度な動力性能と乗り心地の良さ、“おじさん”にも心地よい軽乗用車
スズキの初代「アルトラパン」は、2002年に「身近な雑貨や家具のように、愛着のもてる道具」という発想で生まれた。初代は当時の「ワゴンR」を基に開発されたが、そのワゴンRが翌2003年に全面改良を受け、その後2008年に再び全面改良を受けたことから、アルトラパンは2世代分進化した現行ワゴンRを基に全…