三菱電機は,海外向け鉄道車両用電機品の需要拡大への対応,および円高における国際競争力の強化を狙い,メキシコのMitsubishi Electric de Mexico社(MELMEX社)に同電機品を生産する専用工場を新設し,生産能力を2010年3月以後,現状の2倍に増強する。MELMEX社の現在の工場の隣接地を取得した上で,そこに同専用工場を建設する。

 地球温暖化対策として鉄道輸送が見直される中,同社は,世界の鉄道市場は中長期的に年率2~3%で拡大すると予測している。現在,同社は,国内の伊丹製作所を主力の生産拠点とし,海外の4工場(メキシコ,米国,中国,オーストラリア)を核に鉄道車両用電機品の事業を展開している。

 新設専用工場は,敷地面積が2万6000m2,工場面積が1万2300m2。投資金額は,用地取得および専用工場の設立のための費用を含めて約8.5億円。